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大学概要

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学長メッセージ

Message from the President

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平成24年度入学式 告辞

 学部のみなさん、修士課程のみなさん、そして教職大学院のみなさん、ご入学おめでとうございます。
 1年前、東日本大震災により、多くの尊い人命が失われ、多くの人が貴重な財産を失い、そして職場を失いました。その復興には今後何年もの歳月が必要と思われます。宮城教育大学は、最も信頼される教育大学となることを目指して、「子どもたちの未来のために」を合言葉に努力しております。そして今、東北地方の教育の中核大学として、震災後の教育の復興にどれだけ貢献できるか、その存在意義を問われています。
 諸君の中にも、この大震災による苦難を乗り越えて来られた方がおられると思います。苦しい環境の中で、受験勉強をし、見事、この席におられる諸君の努力に、心から敬意を表します。
 私どもは、こうして一堂に会して、入学を祝えることを心から感謝したいと思います。昨年は、入学式ができずたいへんに悔しい思いをいたしましたが、今年は、今日ここに無事、入学式が行えることの幸せを、私ども教職員一同、噛みしめております。
今年は復興元年です。本学の学生諸君も、被災地に出て教育の現場を中心にボランティア活動をしてくれております。本学は被災地の学校支援のために教育復興支援センターを昨年6月に立ち上げました。この教育復興支援センターを介して、のべ1000人を超える全国の大学からの学生が、被災地の学校に赴き、授業支援などボランティア活動をしてくれております。本学は全国の大学の前線基地として、大いに機能しております。
みなさんもご存じのように、被災地には、世界中から支援の手が差し伸べられました。ここで、被災した気仙沼市の小学5年生の、支援に対するお礼の詩を紹介させてください。

「ありがとう」
 文房具ありがとう。えんぴつ、分度器、コンパス大切にします。
 花のなえありがとう。お母さんとはちに植えました。花が咲くのがたのしみです。
 うちわありがとう。暑い時 うちわであおいでいます。
 くつをありがとう。サッカーの時 とってもけりやすくて、いっしょうけんめい走ってます。
 クッキーありがとう。家でおいしく食べました。
 参考書 ありがとう。勉強 これからもがんばります。
 図書カードありがとう。本をたくさん買いました。
 やきそば 作ってくれてありがとう。おいしくいっぱい食べました。
 教室に扇風機 ありがとう。これで 勉強はかどります。
 応援の言葉ありがとう。心が元気になりました。
 最後に、おじいちゃん 見つけてくれてありがとう
 さよなら することができました。

 一見明るく見える笑顔の奥には、震災による悲しみを秘めている子どもたちも多くいることでしょう。心の奥に傷を持つ子供たちが、じっと我慢しながら諸君を待っています。
 教師という仕事は、たいへん難しい仕事ですが、やりがいのある仕事です。
みなさんは、このような子どもに寄り添い、支えてあげられる教師になって下さい。
 宮城教育大学での学部の4年、あるいは大学院の2年を、必ずや有意なものとして、自分自身に、そして周囲の人に、社会のために役立てて欲しいと思います。
 大学は、自ら学ぶ場です。
本から学ぶ、人から学ぶ、そして経験から学んで欲しいと思います。
 大学生という時代は、最も哲学的なことにも関心を持ち、吸収できる時代だと思います。広く知識を世界に求め、多くを本から学んで欲しいと思います。
 宮城教育大学は、諸君を優れた教育者として世に送り出すという使命を持っています。教授陣は約120名と、決して大きくはない大学ですが、学部で考えると、およそ学生三人に一人の教員ということになります。
その専門も、教育学はいうまでもなく、数学や自然科学から、人文社会科学、特別支援教育、芸術と多彩です。これらの教授陣と語り、友と語り、児童生徒、いろいろな人と語り、人から学んで欲しいと思います。
 また、大学ではさまざまな体験の機会があります。教育現場での実習、ボランティア活動やサークル活動、留学生との交流、海外での研修への参加、仲間とのさまざまな体験活動に積極的に参加して、経験からも学んで下さい。
宮城教育大学は、君たちのために、可能な限り豊かな経験の機会を準備し、勉学環境の向上に努めます。
 現在は、グローバルに行き交う情報の嵐の中で、瞬時に真偽を判断し、行動を求められることの多い時代です。高度の知識基盤社会と言われる中で、個々の人間の実践がいかに大切であるかが叫ばれております。
 しかし、その実践も、それぞれの叡智と経験に裏付けられたものでなければ、意味がなくなります。
 昨今、グローバル化の中で日本の大学教育の質が問われております。
「勉強しない大学生」を放置している大学の責任が問われてもいます。
みなさんは、このことについて無縁であると言えるよう、大学と共に努力しましょう。
 宮城教育大学は、この予測困難な時代において、“生涯学び続け、主体的に考える力”を育てる大学でありたいと思います。

 サミエル・ウルマンの言葉を借りるならば、
青春とは人生のある期間を言うのではなく、心の状態を言うのだということです。
人は信念と共に若く 疑惑と共に老ゆる、
人は自信と共に若く 恐怖と共に老ゆる、
希望ある限り若く 失望と共に老いる。

 震災後の辛い時期ではありますが、夢、希望を持って進みましょう。
教師の使命とは、子どもの「夢」の実現を支援することかも知れません。
 明日といわず、今日から、初心を忘れず、高い志に向かって進んでください。
 諸君の実り多き前途を祝して、告辞といたします。

平成24年4月4日           

国立大学法人宮城教育大学長  見上 一幸



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